すいかの履歴書

一生懸命、生きている人の日記。

精神障害者

「安定」していることが求められる。安定した仕事なのか、収入は安定しているのか、そして、安定した精神状態なのか。

 

自分の場合は双極性障害(躁うつ病)のため、メンタルが非常に不安定である。数か月単位での気分の浮き沈みがあるし、一日単位でも気分が多少良かったり、全然だめだったりする。

そういうこともあり、「精神障害者保健福祉手帳」といういわゆる「障害者手帳」の申請を昨年末に行った。その結果、3級に該当したため手帳を取得することができた。 

「障害者」と言ったらどんな人を思い浮かべるだろうか。目に見える障害であれば、身体障害で車椅子を利用されている方が真っ先に思い浮かぶ。

いわゆる精神障害者の場合は、多くが目に見えないため「障害者」と分かりづらい。そのため生きづらさを感じている人は多い。自分もそのうちの一人だ。ただ、手帳を取得することで行政や福祉のサービスを受けやすくなるため、手帳の申請に踏み切った。

正直「障害者」になるということに抵抗があったし、今もある。「障がい」だとか「障碍」だとか色んな表記があるけれど、そんなことよりも、「健常者」ではなくなるということに戸惑いがある。

普通の人とは違う、障害のある人。障害者への差別だってある。法律で障害者を差別することは禁じられているが、「障害者は邪魔」と思っている人は多いのではないかと、私は思っている。

 

先日、ハローワークに赴き求職の登録をしてみた。いますぐ働き始めるわけではないのだが、障害者向けの求人にはどんなのがあるのかなと思って半ば興味本位で行ってみた。

その際は、求人に応募するに当たって「医師の意見書」というのがいずれ必要になる、ということを聞いた。

病状が安定しているかどうか、医師に記入してもらい働けるかどうかを知るためだ。主治医がゴーサインを出さなければ、本人は働きたくても仕事をすることはできない。

その意見書をもらったとき、ああ、やっぱり「安定」してないとダメなんだよなぁ、と思った。企業からしたら当たり前の話だとは思う。

病気の影響で頻繁に休むことになれば迷惑がかかるし、生産性だって上がらない。会社はあくまでも利益を出し、しっかりと納税していくことが社会貢献の一つである。

法律により障害者の雇用率は決まっていて、一定規模以上の企業には、障害者の雇用義務が生じる。

雇用しない場合は行政指導が行われ、国へ納付金を支払う必要もある。平成30年度からは、精神障害者も雇用率の算定対象に加えられる。

このため、精神障害者も会社で働くことができる環境が徐々に整えられると考えられるが、実際のところは難しいと思う。

日本経済新聞(電子版:2018年1月9日)では、下記のような記事があった。そもそも、企業に認知すらされていないのが現状だ。精神障害者を雇うと面倒なことになりそう、などという気持ちが少なからずあるのではと推測してしまう。

精神障害追加、半数知らず 企業の雇用義務改正で: 日本経済新聞

 

今の自分の場合、できることは病気と一生付き合っていく覚悟で、長いスパンで今後のキャリアを考えていくことなのかなと思う。

今年中には、なんとか「安定」して、少しずつ何かをやっていければいいかなと考えている。そのくらいのユルさで生きたい。