すいかの履歴書

一生懸命、生きている人の日記。

取得単位:2単位

前回、入籍したところまで書いたのだが同棲を始めた時に話を戻す。

人生で初めて彼女ができて、一緒に生活することになったということで完全に浮かれてしまっていた。
わざわざ転部試験を受けて、新しい学部に移ることができたのに、大学に行く気は全く起きない。おそらくこの時はうつ状態だったんだと思うのだが、昼に起きてアルバイト先に行き新居に帰るというような生活をしていた。
ろくに授業に出ていなかったので、試験結果は言わずもがな。普通の学生ならば、友達同士で情報交換してなんとかテストを乗り切るのだろうが、そのノウハウもない。
そういうわけで、前期の取得単位はわずか2単位。授業1コマ分である。普通は半期で20単位くらい取得するので10分の1だ。ちなみにその授業には全然出ておらずレジュメをペラペラ眺めてだけで受けたのになぜか評価Aだった。

 

そんな怠惰な生活をしていたこともあって、後期からは勉学に励むと決意し、真面目に通学して単位もある程度取れた。これには彼女の存在が大きかったと思う。

共同生活では、相手が起きると自分も起きて活動することになる。自然と朝に起き、大学もしくはバイト先に向かうリズムができた。

加えて、昼食の弁当を作ってくれたのでそれを食堂で食べることも楽しみの一つだった。海苔でメッセージを書いてくれた弁当なんかもあって、職場の人にからかわれたこともあった。

そんな幸せな同棲生活・結婚生活を送っていたが、トラブルは絶えなかった。私は秋田のど田舎出身だが、彼女は大都会の育ち。生まれ育った環境が違えば、考え方も全く違う。衝突することは多々あった。

そして、自分があらゆる面で未熟だった。2年ほど一人暮らしをしていたとは言え、料理はほとんど作れないし、家事全般が得意ではない。お互いの足りないところを補い合える関係が望ましいと思っていたが、私の力不足により彼女に迷惑をかけっぱなしの毎日だった。

そんな中でも彼女が自分のことをサポートしてくれて、大学生の自分を支えてくれた。たかだか大学の授業とアルバイトくらいしかしていない私の帰宅を待ってくれて、美味しい料理を作ってくれていた。そんな献身的な妻に、いつかちゃんと恩返しがしたい、いい思いをさせてあげたいということをいつも思っていた。